高知県に上陸した大型台風11号は関東にも警報が出るような大雨を降らせたが、四国から中国地方を時速20㎞というのろのろ運転で北上して日本海へ抜けるまで2日間かかり、九州から東北までも雨や雷雨の大荒れだった。幸い、東京は大きな被害には至らなかったが、台風一過と共に梅雨明けとなり、35℃超の異常な猛暑がぶり返している。おまけに湿度も7~80度と、身体には良くない蒸し暑さですね。
そんな寝苦しい異常気候だから気分も塞ぎがちだったり、イライラ怒りっぽくなっているのだが、折も折り、集団的自衛権を容認する安保法案が衆院通過の事態。考え方は人それぞれで、戦争したいという人、戦争も止むを得ないという人、戦争は絶対にしないという人、どっちでもいい人、どっちでもない人、等々いろいろあるでしょうが、その議論には重要な点が抜けています。
日本は1945年の滅亡に等しい敗戦によって、国家の再建へ新憲法を制定してますよね。その新憲法が戦勝国からの押し付けだと言う方もいるが、そうでないことは明白で、ここで説明は省きますが、与えられた憲法と思う人たちには新憲法成立の真相をぜひ調べていただきたい。そして、その現憲法は戦争の放棄を明記しています。戦争はしないと謳っているんですから、戦争したいとか、戦も止むを得ないという考えは憲法違反で、議論の余地はない訳ですよね。
想えば60年安保の年に某劇団に入り、いわゆる新劇と称されていた俳優座、民芸、文学座をはじめ中小劇団など当時の新劇団は色合いはさまざまでも左翼系でした。だから、偶然に関係した小劇団でしたが、俳優座を主宰していた千田是也さんの演出で千駄ヶ谷体育館において「安保反対」のイベントに駆り出され、その影響もあって反戦演劇にのめり込んでいきました。
そんな経由で俳優の道を歩んできたから、一貫して無党派ですが今回の集団的自衛権容認の動きには反対ですし、現憲法のお蔭で戦後70年を戦争と無関係に平和を享受できたのだと思っています。それに、日本の将来は多数決で決まるとはいえ、衆院の採決に民意は賛成より反対のほうが圧倒的に多いのですから、現政権に翻意を願わずにはおれません。
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