はかないいのち
昨年暮れの中村勘三郎さんの死去、そして今朝、市川團十郎さんの訃報と、歌舞伎の大名跡が相次いで逝った。
一昨年の東日本大震災もだが、ひとの命の儚(はかな)さを思い知らされる。これは多分、歳のせいかも知れない。
勘三郎さんも團十郎さんも私よりずっと若い。著名人だけではなく、齢70も過ぎると同年代の友人・知人が、“櫛の歯が欠ける”ようにこの世を去って行く。
年齢からすれば当然の現実なんだろうが、自分より年下の人が亡くなるのはひときわ堪える。確か若い頃なら命の儚さも頭で解る程度で済んでいたが。
後悔先に立たずで、悔やんでいるだけでは先に進めない。けれども、「儚い命」をしっかり腹に据えて己の寿命をまっとうしたいものだと、つくづく思う。
こういう話はどうしても気が滅入るけれど、生死に真剣に対峙する場面は誰にも避けられない。だが、そこにこそ生きる術も学べるような気がする。
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