2012年12月4日火曜日

定年後の人生?

私は「自己紹介」ってやつが苦手である。SNSやブログなどでもプロフィールに自己紹介が付き物だが、履歴はともかく自分を語る(書く)ということに照れてしまう。正直、自己顕示欲が無いわけではないが、コンプレックスの裏返しかも知れない。

仕事でもこのごろはオーデションを受けて、という機会が多くなっており、その場で「自己紹介」は必須だが、自分という人間を素直に表現することが下手だ。俳優なら積極的に自己PRをすべきだとは思うが、これが出来ない。

しかし、自分は執着心がかなり強い。脇役、端役ながら50年も役者やっているのがその証だ。けれども、自分は集団のなかでは全く目立たないキャラクターだと自覚している。この点では俳優業に適さない部類だろう。

自己分析をすれば社交的ではないし、性格は頑固である。人付き合いはよいほうだが「親しき仲にも礼儀あり」を徹底し、常に自他の一線は引いている。だから、孤独でもある。が、自分にはこれが無理のない心地よい生き方なのである。 

多分、この想いは年齢と関係があるのだろう。諸々のしがらみに翻弄された若い頃は、とてものんきには暮せなかったし、自分を殺して集団のなかに飛び込んでいた。仕事場でも背伸びをし、はったりを噛ますしか生きる術がなかった。若いというだけで無鉄砲が許されてはいたが。

歳をとって知ることは多い。すでに自分は年金暮らしで、食うために働く状況を卒業した。旅をして、映画を観て、読書して、たまに仕事して、これが現在の生活だ。勿論、家庭という束縛はあるが社会でいう定年後の第2の人生と言えるのだろう。




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