2011年3月2日水曜日

集中力はどれだけ持続?

人間の集中力ってどのくらい集中が可能なんだろう。もちろん、それは個人差もあろうし、年齢にも関係ありそう。平均的な労働時間が7,8時間とすると、食事や休憩を挟んだ仕事時間に業務を集中するわけだけど、そこで集中力が途切れたら惰性的なだらだら状態になりかねない。

いゃ~俳優の現場ってのも集中力が勝負なんですよね。ある人物を演じているときにフッと集中が途切れると素の自分に戻ってしまう。こうなると動作もセリフもシドロモドロなになって、その混乱を自覚しながらも相手役やスタッフに迷惑をかけたくない一心で演技を続行してしまう。

若いころのこうした苦い体験を経て、いまでは図々しくなり(歳も歳だし、永年この仕事やってるんで)そんな局面に至ったときは「ごめんなさい!」と自ら中断を申し出る。そして、なんとか一息入れさせてもらい集中力を立て直しているが、昨日も、けっこう面白い体験をしてきました。

映像の仕事で正味3分ちょっとの小品2本に出演したんですが、撮影は短編ながら1日がかりで、朝9時30分にスタジオ入り、午後4時20分撮了(出演部分)でしたが、この間、出づッぱりだったので集中を切らせない。某企業のキャンペーンVPドラマなので作品内容の公表は控えますけど。

撮影は各篇が25カットほどで構成され、セットはいすれも1軒家の屋内という設定で、出演シーンに屋外という現場移動がない点、効率よく各シーンの撮影が進んだ。これは裏返せば俳優が息を入れる暇もなく連続して登場しなければならない。

途中に昼食休憩が40分あって、そこで唯一、つかの間の休息をとれたが、午後撮りの準備があるので完全には気が抜けない。なのでこの日は正味6時間、集中を保つ緊張を強いられたが、それだけに無事撮了した後の開放感は役者冥利なのかもね。

多分、人間の集中力には限界があって、2~3時間が限度かと思う。だから、長時間にわたって集中を強いられるような状況であったら、その中で随所に息を抜くテクニックを身に付けないと、どんな仕事でも能率は上がらないんでしょうね。

実は今回も「ゴメンナサイ!」を多用してしまった。そんな我侭を聞いてもらえて、スタッフや共演者には感謝だが、我侭も程々にする熟練の技がないといけないので、まだまだ未熟者です。

*所属事務所 俳協・HP↓
       http://haikyo.or,jp

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