2011年1月1日土曜日

島国根性を発揮せねば

わが国・日本は「日(ひ)出(いずる)国」とも称して、この場合の「日」は太陽を指しているわけですが、国名を「日の本(もと)」と名乗るなんて、太陽は地球上にあるすべての国に等しく出るのですから、外国人の目には高慢な名付けに見えるかも知れませんね。ただ、日本人には太陽に対して深い信仰心のようなものがあります。よその国にも似たような例はあるようですが、日本の場合は自然物を崇拝する独特の精神性が伝統的にあります。

元日(1月1日)に出る太陽が毎日のそれと変わることはないのですが、日本人には特別の意味合いがありまして、運良く雨天曇天を免れて顔を覗かせた太陽を「ご来光」と崇め、歓喜と至福の心情をもって拝むのです。こうした日本人の姿を外国の方たちはどのように感じるのか興味深いところですが、日本人は太陽だけでなく月や星,山川草木から動物まで、およそ自然界の様々なものを愛(め)で崇拝の対象にしています。もちろん、同じ日本人でもその度合いに多少の違いはありますが、自然に抗うとか逆らうような意識は無いはずです。

こうした日本人の精神とか美意識および民族性は、一神教の欧米・中東諸国や儒教の中国などとも思想を異にすると言えましょう。だから、文化の同化は在り得ないことで、互いの異質を認め合うことが大切でしょう。しかし、環境破壊が地球規模で進行しているこんにち、日本の自然崇拝と言う昔(いにしえ)からの生き方は、これからの世界に重要な指針となることは間違いないでしょう。島国ゆえに自然を味方にする以外に生きる術がなかった日本だが、宇宙が身近になった現代は地球自体がすでに島国で、環境破壊が死活問題になったと思うのです。

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