2010年3月16日火曜日

低コストは美徳?

劇団なんかに所属して芝居をやっていると、
同じ釜の飯を食うような感覚で仲間意識があるものだから、
余計な緊張をしないで演技に集中できる良さがある。
反面、ともすれば馴れ合いや団員の力関係などで、
妥協したり制約があったりして、創造面に弊害が起きやすい。

そんなことでぼくは劇団活動にすごく慎重になってしまい、
映像関係の芸能プロダクョン(俳協)に所属して、
テレビや映画の仕事をメーンとする活動に切り替えた。
正確にいえば劇団が芸能プロと関係を持っていたので、
個人的に生計を支える手段として転換を選択したとも言える。

しかし、この移行が自立の足がかりになった事は間違いない。
劇団なら多少の甘えも許され、助けを借りることもできたが、
映画やテレビの場合は招へいを受けてやるので、
一度の失敗が命取りになりかねない。(後に繋がらない)
ぼくのような無名の俳優だとなおさら後がない。

だから、常に一本勝負のような趣があって、
おまけに初めて対面する人(スタッフ)と組むことが多いので、
必要以上に緊張する状況下で演じなきゃあならない。
俳優はなんといっても現場を踏むことで育つもんですから、
久しぶりの撮影なんて場では余計に緊張します。

先日、某テレビの再現もの番組に出演する機会があって、
茨城県笠間市で行われたロケに参加したんですが、
役は実在する人物ながらワンシーンの軽い場面なので、
ほとんど創造することも無かったんですけど、
演技するためには適度の緊張感も必要だなと、感じました。

それにしても最近は俳優の安売りが増えてるみたいで、
仕事を取るために従来のギャラ・ランクを落とさないとなかなか、
出演の機会など無いのかもしれませんね。
世の中、低コストが美徳みたいな風潮ですけど、
それって手抜きや粗悪品の氾濫に繋がりませんかねえ。

 *所属事務所 俳協 HP↓
         http://haikyo.or.jp/

2 件のコメント:

タニグチ さんのコメント...

始めまして
同じく俳協所属のタニグチと言います

ブログ拝見させていただきました。

タメになります。

確かにこの不況で低コストにならざるおえないことも・・・
でも、役者の質は落としたくないので、一本一本確実にお仕事をこなして行きたいなって思いました。

Memorandum さんのコメント...

たにぐち えみさん、コメントをどうもです。

同じ事務所でしたか、俳協は大所帯なので本当に“はじめまして”ですよね。
自分のブログはいつも書きっぱなしなので、今日更新しようと開いてコメいただいたのに気付きました。ごめんなさい!

あなたのブログも拝見しましたよ。