劇団なんかに所属して芝居をやっていると、
同じ釜の飯を食うような感覚で仲間意識があるものだから、
余計な緊張をしないで演技に集中できる良さがある。
反面、ともすれば馴れ合いや団員の力関係などで、
妥協したり制約があったりして、創造面に弊害が起きやすい。
そんなことでぼくは劇団活動にすごく慎重になってしまい、
映像関係の芸能プロダクョン(俳協)に所属して、
テレビや映画の仕事をメーンとする活動に切り替えた。
正確にいえば劇団が芸能プロと関係を持っていたので、
個人的に生計を支える手段として転換を選択したとも言える。
しかし、この移行が自立の足がかりになった事は間違いない。
劇団なら多少の甘えも許され、助けを借りることもできたが、
映画やテレビの場合は招へいを受けてやるので、
一度の失敗が命取りになりかねない。(後に繋がらない)
ぼくのような無名の俳優だとなおさら後がない。
だから、常に一本勝負のような趣があって、
おまけに初めて対面する人(スタッフ)と組むことが多いので、
必要以上に緊張する状況下で演じなきゃあならない。
俳優はなんといっても現場を踏むことで育つもんですから、
久しぶりの撮影なんて場では余計に緊張します。
先日、某テレビの再現もの番組に出演する機会があって、
茨城県笠間市で行われたロケに参加したんですが、
役は実在する人物ながらワンシーンの軽い場面なので、
ほとんど創造することも無かったんですけど、
演技するためには適度の緊張感も必要だなと、感じました。
それにしても最近は俳優の安売りが増えてるみたいで、
仕事を取るために従来のギャラ・ランクを落とさないとなかなか、
出演の機会など無いのかもしれませんね。
世の中、低コストが美徳みたいな風潮ですけど、
それって手抜きや粗悪品の氾濫に繋がりませんかねえ。
*所属事務所 俳協 HP↓
http://haikyo.or.jp/
2 件のコメント:
始めまして
同じく俳協所属のタニグチと言います
ブログ拝見させていただきました。
タメになります。
確かにこの不況で低コストにならざるおえないことも・・・
でも、役者の質は落としたくないので、一本一本確実にお仕事をこなして行きたいなって思いました。
たにぐち えみさん、コメントをどうもです。
同じ事務所でしたか、俳協は大所帯なので本当に“はじめまして”ですよね。
自分のブログはいつも書きっぱなしなので、今日更新しようと開いてコメいただいたのに気付きました。ごめんなさい!
あなたのブログも拝見しましたよ。
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