人間、ひとりでは生きて行けない。
齢70を超えてつくづくそう思っている。
いや、この歳だからこそ痛感するのかも知れない。
若い時分には、そんなこと考えもしなかった。
妻子や友人知人はもとより、
仲間や先輩(だいぶ少なくなったが)、
隣近所の人から、よく知らない人にまで、
こちらが気付かない諸々の支えをいただいて、
ぼくが生かされているのだと思う。
作家で脚本家の山田太一さんが、
「俳優は自分の人生の一部を使う職業・・・」
と、おっしゃっている新聞で読んだが、
俳優を生業としている身には、
この仕事ほどひとりでは何も出来ない。
ぼくが他人に生かされてるなんて言うと、
謙虚とか謙遜しているように聞こえるだろうが、
本当は我侭で自分勝手であり、
対人関係にトラブルがなかったわけはなく、
決して善人面をするつもりはない。
もっとハチャメチャな生き方をしてみたいし、
変人奇人の誹りを恐れずに、
おのれ自身の既成概念を打ち壊していかないと、
とても人前で演じることなど出来ない。
それでも、生真面目な性分は抜けず、
この歳になっても試行錯誤の明け暮れであり、
ひとりでは生きられない自分を感じている。
*所属事務所 俳協 HP↓
URL http://haikyo.or.jp/
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