テレビ朝日が開局50周年記念番組と銘打ち、6月20日(土)と21日(日)の二夜連続で、昭和の大事件を手がけた名刑事・平塚八兵衛さんの半生を描いたドラマ「刑事一代」を放映しました。
最近、時間を割いてまで観たいと思うテレビドラマは年に何回もないのですが、本作はその希少な作品のひとつで(ぼくにとってはですが)予告段階から観逃すまいと期待していた作品です。
演出が石橋冠さん、八兵衛が渡辺謙さんということも作品の質に安心が置けます。それと、ぼく自身は残念ながら出演のチャンスがなかったけど、平塚八兵衛さんに個人的な思い入れがあるのです。
今日はその、平塚さんとぼくの関係について書きます。平塚さんは1975年(昭50年)警視の官職で退官された。翌51年1月から、TBSの「3時にあいましょう」という番組で、毎週木曜、平塚さんをコメンティターに『犯罪事件』枠がスタートした。メーン司会は元NHKアナの野村泰治さん。
昭和51年1月15日がその第1回放映日で、取り上げた事件は東京で、昭和42年に国電(現JR)大井町駅前のビジネスホテルで発生した「女性偽装殺人事件」でした。
この事件は死亡した女性が公金を横領したこと、遺書が残っていること、臨場検視官も現場の情況等で自殺と判断し、新聞発表も自殺、当初は自殺の線が有力でした。が、平塚さんがこの事件を担当して凶悪な殺人事件という決着をみるのです。
番組では平塚さんの監修で事件の全容をドラマ化しています。視聴者に分かりやすくするためで、いわゆるワイドショーの事件物再現ドラマのはしりでもありましたね。ぼくは、女に横領を唆した主犯の殺人者を演じました。
別日のロケ撮影と、半分は放送日のスタジオでの生撮りだったので、当日は平塚さん、野村さんらと一緒に午前十時にスタジオ入りし、打合わせ、リハーサルを。その折り、犯人像や犯行状況などを細かくご教示いただいたのです。 平塚さんは「刑事になって初めてキャップ(指揮官)として取組んだ忘れられない事件だった」と話されてました。
しかし、その3年後、平塚さんはご病気でお亡くなりになってます。享年66歳でした。ぼくにとっても、70年代は結構いい仕事が多く、充実してました。いまは過去の人かも・・・・ね。(自嘲)
最後までお読み下さり有難うございました。
*所属事務所 俳協 HP↓
URL http://haikyo.or.jp/
0 件のコメント:
コメントを投稿