2008年10月21日火曜日

病に対する身の処し方

 緒形拳さん、峰岸徹さん、この現役バリバリの俳優さんが今月、あい次いで癌で逝った。いずれも遺作が公開中で、その散り際の見事さに心打たれた。それにしても、ガンという病は私ども日本人の天敵ですね。

 私個人でいえば同じ事務所(俳協)に所属している親しい友人(俳優)を、この1年の間にふたり失っている。数年さかのぼれば懇意のマネージャーが若くして癌に倒れている。だからこの病には、忌々しさと苦い遺恨のようなものを抱いている。

 はたして現代医学はどこまでこの天敵を征服できているのだろうか──ちょいとオーバーな設問かな・・・。でも、ガンは早期発見が大事だ、やれ定期健診だ、人間ドックだというけれど、これって本当に効果があるの?

 検診で発見できることを否定はしない。けれども、突然変異的に病巣が起こるということも少なくないのではないか。1年前の検診では見つからなかったのに、1年後には手遅れの状態で宣告を受けるなんてケースもあるみたい。

 医学はまったくのド素人だけれど、あらゆる病気に検査が多すぎる。病院はどこも患者であふれ、医師不足、病院不足が社会問題になっている。患者の経済的な負担は多くなるばかりだし、病院は経営難で減少傾向にあるとはなぜ?

 ちょうど1年前、肺・胃・大腸の三がん検査というのを受けた。その結果は「異常ありません」だったが、付帯文で「今回異常がなかったからといって、今後とも大丈夫だという保障はありません」とご丁寧な(呆れた)断り書きがあった。

 また、久し振りに映像の仕事が入った。私の出場(撮影)は来月中旬だが、くしくもガン患者の役である。そして今日は癌険ではないが通常の健診をう受けた。常に身近な病、いざ自分が当事者になったら──この機会、身の処し方に想いを巡らそう。

 私も緒形拳さんみたいに(実際のところはわかりませんが)手術は避けて、病を抱えながら己に授かった寿命をまっとうしたい。なんて、健常者(いまのところ)だから言える強がりなのかもしれませんが。

 最後までお読みいただきまして有難うございました。

 



 

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