多摩川の上流羽村から江戸城下へ流れる「玉川上水」は、近年、作家太宰治が入水自殺をはかった水路としてその名を知られるようになった、と言えそうだ。
その「玉川上水」の開削は1653年(承応2年)徳川幕府の命で行われ、庄右衛門、清右衛門という兄弟が施工した。この兄弟の姓は「玉川」とあるが、これは上水完成の功で名字が後に与えられたものではなかろうか。
東京・浅草の域内(台東区松が谷)に「聖徳寺」という浄土宗の寺があり、其処に玉川兄弟を祀る碑がある。都区の史跡にもなっているが、実はこの寺はわが家の菩提寺でもある。
で、本日は雨天のなか秋彼岸の墓参りに行ってきたのだが、 因縁めいた話をもうひとつ。私は江東区砂町の生まれで、現在は流れ流れて都下の武蔵村山市に住んでいる。
お寺とはどんどん離れた地に住まいを移してしまい、いざ墓参りとなると一日がかりという始末だが、現在の住まいの最寄の駅は私鉄西武線の「玉川上水」駅である。
人の一生なんて意外と諸々の縁によって成立しているのかも、なんて思いながら、いまこの時を過ごしている。
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